2016年6月20日月曜日

VOL・105 残暑のスーツ素材  2009・9

9月までクールビズを採用する企業が多い中、アンチクールビズ派の営業マンの方々も多い。

よくよく考えてみれば、半袖ノーネクタイOKもクールビズだが、スーツを涼しげに着る事も

立派なクールビズと言えるのではないだろうか。

そこで残暑向きのスーツ素材。

ウール素材の生地の場合、湿気を帯びたまま膝や肘を曲げていると形状を記憶しようと

するのでシワになりやすい。通気性が良く、汗をかいても乾きやすい素材がスーツの

クールビズにふさわしい。

強撚糸を用いた平織りのポーラなどがそれである。

糸に強く撚りをかけて織られるのでコシがあり、ギュッと握って離すとバネの様に元に

戻ろうとする。風抜けが良く、いち早く秋風を感じるかも。ポーラは英国生地に多くエリソン社の

商標である。その他にフレスコは老舗マーティンソンズ社、エアウールはエドウィン・ウッドハウス社

の商標である。ポーラを中心としたスーツ素材にはモヘアをブレンドして、さらに張り感を持たせた

もの、リネン麻をブレンドしたものなどがある。

定番素材といえば、細番の糸で平織りしたトロピカルと呼ばれる生地。

夏のスーツ地のほとんどがこのトロピカルである。20年程前にはクールウールとしてキャンペーン

されていた。当時はウールというとウォーム感を連想するのでサマーウールとかクールウールと銘

打ったのか。

見た目が涼しげな綿と麻。少し、くたった綿スーツは味があるものである。

傍目には涼しげでも意外に湿気がこもり涼感に欠ける。男のやせ我慢のひとつとして

綿スーツの人に拍手!!

麻のデメリットはシワである。ヨーロッパではシワもファッションの一部として人気だが、

日本人の感性には難しいかもしれない。

ウールにブレンドした混紡素材の方がおススメである。

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