昨今の景気後退、マネーゲーム的なところに端を発したためだろうか、
世の中で売られている物が金銭獲得の手段にしか見えない気がするのは私だけか。
買う側も投資的判断に偏重しているような気がする。高価な物だけでなくスーパーの食品購入
にさえ投資というより投機的発想が頭をよぎってはいないだろうか。必要な物を買い求め、そして
売る側は幾許かの利潤を得るのは当たり前のことだ。
しかし、何が売れるかというマーケティングが独り歩きして、いい物づくりをするという
マーチャンダイジングが萎縮している。某社が史上最高の売上を達成などとマスコミの報道も
マネーゲームの勝者を称える。高速道のサービスエリアを見渡してみても、ミニバンだらけ、
色も概して白か黒、日本の自動車趣味、物づくりはどうなってしまうのだろうか。
さて、スーツのはなし。数十万(十数万)のスーツと数万円のスーツ。
まさかたいした差はないと考えている人はいないと思うが、その違いは充分に説明され、
理解されているのだろうか。不況のため、売れなかった生地がバッタもんとなって売られると、
安価ブランド曰く、こんなにいい生地を使ってこの価格です。そりゃそうでしょう。工賃つまり
技術つまりマンパワーが不在、格好良さや着心地は絶対に同じではないのである。
再確認!いい物は高い。
当然のことだ。但し、高くても良くない物も多いから、この機会に淘汰されないものだろうか。
何事にも上昇志向で未来に夢を持ち、趣味の良さを発揮していたアッパーミドル、
中の上が消えてしまった。会社の組織の中で課長職は無くなったりはしないから、
どこかに隠れているのだろうか。
不景気は夢や趣味の良さまでも封印してしまうのか。
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