2016年6月22日水曜日

VOL・119 DOPPIO PETTO  2010・11

ドッピオ・ペット。何のこっちゃ?
 
答えはダブルブレスト。

スーツ、ジャケット、コート等の両前のことである。アパレルメーカーは、昨今の低調を何とか

打開し、需要を探るべくダブルの上衣を提案し始めて数年が経つが、業界人を除いて未だ

浸透していない。弊店においても、数倍の注文を受けている計算になるがモトの分母が

ゼロに近かったから数は察して知るべし。

服の歴史は、人々のライフスタイルと共にカジュアル化の歴史を辿っている。

フォーマルウェア然り、スーツ然り。スーツがカジュアル化するとどうなるか。芯地を極力減らす。

綿や麻やストレッチ素材になる。ノータイや合わせるシューズがカジュアルな物になり、

コーディネートが軽くなる。 が、 手抜きとは違う。

趣味である着物を除き、勤務先の暗黙のドレスコードがあるから何でも着るわけには

いかないのが正直なトコだろう。もし許される環境にあるのなら、思い切ってシフトチェンジして

みてはいかがだろうか。スーツにおけるカジュアル化を四苦八苦しながら実践するくらいなら

ジャケットにシフトと言う手もある。

仕事着として許される範囲は広くはないと思うが、紺・茶・ベージュ・ブルー等のジャケットが

幅広いコーディネイトを約束する。なかでも最右翼と目されるのが、ダブルブレストのジャケットだ。

これもベイシックな紺から大胆なチェックまで、今年こそと提案花盛りである。

元来、重厚なイメージがあるダブルにこそちょっと抜けた合わせが効果的だ。

オンではセオリー通りのグレーのパンツを、オフではジーンズや白の綿パンを。

ネクタイがなくてもだらしなくないのがジャケットの強み。

着る物なんか、かまっていられない。色々とご意見もありましょうが、元気な人の服にパ

ワーを感じるのは気のせいか、如何。

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