上衣の胸ポケットに挿すアレのはなし。
ポケットチーフ、ポケットハンカチーフ、ポケットスクェア、ドレスハンカチーフ、ぽけち、
呼称は様々だが同じものだ。(以下チーフ)
しばしば、チーフはどのようにコーディネイトしたらいいかという質問をいただく。
いつもお答えするのは、ネクタイではなくシャツに合わせたほうが全体のルックスは
まとまりが良いということだ。
最も大事なのは、上衣、シャツ、ネクタイの調和である。
多くの人がシルク素材同士のネクタイに合わせようとしてしまうこと。
我々業界の人間やスタイリストや評論家を名乗る人たちでも、その様に考えている人が多い。
ネクタイと共地(同じ生地)でセットで売られている物はつまらないと
自ら言っているのにもかかわらず、である。
起源を語ることに意味があるとは思わないが、チーフと手を拭くハンカチは同じ物であって、
綿や麻で作られていた。 その後、薄手のシルクを用いた装飾用のドレスハンカチーフに
変わっていく。
チーフを合わせるのに大事なのは、調和であり、趣味の良さである。
ネクタイと同じか似寄りの色柄の物は合わせてます感が強すぎる。
中央のネクタイにポイントを置いているのに、同じインパクトが左胸(向かって右胸)に
繰り返すのは雑味が強くなり美しいとは思えない。合っていると頭で計算しているだけだと思う。
しかし例外もある。
ツイーディなジャケットやスーツを着る時、合わせたウールのネクタイにイメージを持っていった方
がしっくりくる。 大柄なペイズリーなどのプリントのチーフ、素材はシルクでもウールでも良く合うも
のである。
本人が気に入っていれば、何を着ても自由だが、趣味の良い調和を考えながら、
エレガントにチーフを使って欲しい。
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