2016年6月22日水曜日

VOL・129 軽くなるコトバ  2011・9

「コラボレーション」

企業同士、雑誌とブランド、ショップの共同企画など色々な分野で利的協力をする場合、

コラボレーションという言葉を用いる。音楽の世界ではゲスト的な場合はフィーチャリングと

いうのが普通だが、それすらコラボと言ったりする。

様々な業界で二つ以上の人や団体が一緒になりさえすればコラボと称しているようだ。

別段新しくも無いことが新しいことのように聞こえてしまう。

服の世界では、これまで同様に工場に発注しているのに「ファクトリーとコラボして」など

というフレーズが出てくる。工場と物作りをするのは当然のことなのに。


「熟練の職人}

日本、いや世界には熟練の職人が大増殖しているらしい。

無論、本物の職人には大いに敬意を表する。

普通の仕事しかしていない制作者が職人扱いをされ、しまいには熟練という

おかんむりまでもつく始末。最近は数年で熟練の職人になれるようである。

工場に赴くと実のところは、パートアルバイトや季節労働の人たちだったりする。

本当にその人にしかできない技なのか、コストさえ許せば誰にでもできる単なる仕様なのか。

その辺の判断がビミョ-。


「秘伝の〇〇」

熟練と似ているが、飲食店などが用いることが多い。

秘密にして特別な人にのみ伝授された奥義のはずである。

食品のパッケージに「秘伝の〇〇」と書かれている。

いつ誰に伝授されたのか?



60年代のカルダンのスーツは今に通用しない。

既に完結していたスーツスタイルにその時代の華を添えただけ。

人生の持ち時間ではそれしかできない。メディアはヒットソングを探し続けるから

誇張した表現を好む。そして言葉の重みが消えて行く

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