2016年6月16日木曜日

VOL・16 自求自飾  2002・4

欲しいものを決めて来店する人。

何かいいもの無いかなと思って店を覗く人。

来店される動機は様々だと思うが、服装を売る立場としては、側面からのアドバイスが

できる関係が、望ましいと思っている。側面という訳は、主体はあくまでも着手本人であり、

売り手は黒子であると考えるからだ。

着こなしというものは人それぞれで、服に勝っている人、負けている人、それ以前に勝負に


ならない人もいる。スーツに限らず衣服にはアルコールが含まれているかのようである。

気に入った服を着るとナルシストでなくても酔う瞬間がある。


何を着たいのかを考え、何が良いのかを探していると到達する何かがある。


本当に自分に合う物を求め続けると、特にスーツの場合、良きアドバイザーが必要になることに

気付く筈。既成のスーツは半完成品でサイズが合う人でも、股下、袖丈等の採寸は必要になる。

巷のスーツを見ていると、どこの誰が採寸したのか聞きたくなることが多い。


本当にそのスーツでよいのですか?

好きなものは基本的によく似合う。求め続ければ徐々に味というものがわかってくるし、


良きテーラーにも巡り会える。

0 件のコメント:

コメントを投稿