スーツは、シャツ、ネクタイ、ベルト、ソックス、シューズのコーディネイトで着こなすもので、
バランスが重要である。豪華一点主義が最もバランスを崩しやすい。
身の丈に不釣り合いな高価なものほど、滑稽に見える筈である。
と、精神的抽象論ばかりを説いても難解になるので、今回よりスーツとその周辺アイテムについて
お話することにした。
まずは、スーツを誂える為の生地について。生地には3つの要素がある。
まず素材、つまり原料のことでウールとかコットンの類。
二つめが色、三つめが柄である。服飾業界の人間でも生地の知識は覚束無いのだから、
一般的には、左袖口か内ポケット近くに付けられた生地ネームで判断するのがやっと。
気に入ったかどうかが問題で、名称を記憶する必要はないと思う。
最も多く用いられるのがウール素材。ウールのもつドレープ性やシワの回復のよさは他の繊維に
は見られない。染色の堅牢度も高く、物性的な劣化が少ない。
つまり、くたびれの最も少ない素材である。クラシックスーツに用いられるストライプ、ウインドペン、
バーズアイ、グレンチェック等はすべて毛織物を中心とする柄である。最近の傾向は、ウインドペン
人気が一段落し、ストライプ絶好調といったところだろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿