オーダーでスーツを作る際の留意点について述べてみる。
ショップに依って手法は異なるが、私のところでは反物を在庫していない。
バンチと呼ばれる生地台帳で選んでいただく。
A5程度の見本なので、仕上がりは必ず明るく派手になる。程よいストライプと思ったものが、
仕上がるとかなりきつい印象を与えることがある。痩せて見えると云われるストライプでも
間隔が広いものは仕上がった時、間が強調されるので太めの方は要注意。必ず似寄りの
製品と比較して、外の光でチェックして欲しい。
店のスタッフのアドバイスに耳を傾けつつも、自分の目的を見失わない様にする。
耐久性重視か、色気重視なのか。
着手にしかわからないのが裏地。一般的には色合わせをするが、オーセンティックなスーツに
反対色の裏地をあわせるとスーツに密かな楽しみが加わる。紺の裏にボルドー、グレーの裏に
ブルーなど。
スーツの本質に関係無いのだが、最近はステッチワークにも凝る傾向がある。
ハンド風のステッチは高級感を醸し出す。片倒しのステッチを入れておけば、プレスが緩む事も
無くシャープな風合いが保たれる。
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