2016年6月16日木曜日

VOL・27 「格好いい」という事  2003・3

格好いいという価値観はひとつの情報だから、間違いなく時代と共に変化する。

スーツを中心とするビジネスウエアの世界でさえ例外ではない。

十数年前のソフトスーツを見て、誰が格好いいと思うだろうか。

今に目を向けても、ストリートの少年達とスーツ姿の大人達が互いの格好よさを

共感することは難しい。

似合う為には時として、年齢もひとつのファクターになる。


外見の美しさだけを追い求めた時、老いはその魅力を間違いなく破壊する。

美しく老いる為には内面の美しさが不可欠。さもなければ、媚、へつらいが溢れて、

醜悪なものになってしまう。服だけを販売、消費させるのではなく、服装を提供してくれる店に

若いうちから出会えれば、必ずや品という内面がついてくる。

時代の「ノリ」だけで生まれては消えてゆくモノたち。自らが作り出したモノの虜になってしまったの


は、いつの頃からだろうか。成熟したマーケットの生活者たちは、不特定多数を相手にしてきた

ショップに背を向けようとしている。本当に信頼できて、格好よく似合うモノを提案してくれる総合力

のあるテーラーを自分の目で探して欲しい。

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