2016年6月16日木曜日

VOL・44 スーツとドレスシューズ  2004・8

前回はスーツに合わせて紐靴がイヤなら、サイドエラスティックシューズを、と提案させてもらった。

しかし、内外各社それほどバリエーションを持っていない様である。手前味噌だが、弊店ならば、色

やデザインを選んでパターンオーダーが可能なので、一度ご覧いただきたい。

スーツに合わせてエレガントな雰囲気を醸し出せるシューズに、モンクストラップがある。モン
ク(修

道士)の靴にヒントを得たストラップ留めの靴で、バックルドシューズとも呼ぶ。イギリス人好みだ

が、英国風好みの欧米人(日本人も)によく用いられている。足にピッタリ合わせて、ストラップでホ

ールドする。紐靴には無いフィット感だ。下ろし立ては足入れ(履き口)が堅いが、馴染んでくると靴

べらひとつで、簡単に履けるようになる。足と靴の中の空気が入れ替わるシューッという音は快感

だ。

ひと口にモンクストラップと云っても種類は豊富で、シングルモンクに始まり、ダブルモンク、サイド

ストラップモンク等がある。爪先にストレートチップやウイングチップ等の装飾を施す事も可能だか

ら意外に奥は深い。腰掛けた時のシューズからソックス、そして細めのパンツの裾口にかけてのラ

インは男の色気だろうか。

日本の家屋には座敷は欠かせない。総フローリングでも靴は脱ぐから、沓脱ぎは必要になる。

マンションの段差の少ない沓脱ぎより、ちょっと腰掛けられる位の方が、靴好きにはいいかもし


れない。

 初めて革底のドレスシューズを履いて外へ出た時の感触は今でも忘れない。ジャリッという

砂踏みの音だ。すごく大人になった自分を感じたものである。

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