2016年6月19日日曜日

VOL・47 カフリンクス  2004・11

スーツを着こなすとき、やたらアクセサリーを付けたがる人がいる。

タイピンにラペルピン、そしてカフリンクス。実に様々なタイプのものがあるから、

どれがビジネス向きで、どれが遊びっぽいかわからなくなっている。

コンサバティブな着こなしが生真面目に写ることを理由に変てこな装いに走る人も多い。

完成度の高さを感じる着こなしこそ男の色気で、抑制の利いた中でこそアクセサリーは

光るものだ。

メンズアクセサリーの中で、趣味や個性を上手く表現できるのがカフリンクスである。

世のオヤジ連中のシングルカフのシャツに無理矢理カフス。それもブランドのロゴ入り。

頂けない物の一つだ。無い方が増しだ。

カフリンクスは、二重に折り返された袖先(ダブルカフまたはフレンチカフという)をもつシャツに

最もフィットするし、カフリンクス無しでは着ることが出来ない。

フォーマル向きとも言えるが、端正なストライプスーツの袖口に覗くダブルカフのシャツと

カフリンクスは粋な印象を受ける。


最も伝統的なカフリンクスは、二枚のプレートがチェーンで繋がったタイプの物。


十七世紀末頃を起源とする。身支度をする時に、召使が留めた物だったから、

少々面倒くさいかも知れない。最近の主流は、スプリングでバーを回転させて留める簡略式の

もの。いずれの場合も若干ドレッシーな着こなしによく合う。

チャコールグレーのストライプのスーツに純白のワイドスプレッドカラーのシャツ、

シルバーのソリッド(無地)タイ、そして銀のカフリンクス。不快に思う人など誰もいない筈だ。

すべての着こなしに言えるのだが、身に付けるまでは、細心の注意を払い、一度付けたらすべ


て忘れてしまうこと。意識している様を見せないことがポイントだ。


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