2016年6月19日日曜日

VOL・58 イタリア探訪   2005・10

イタリアのクラシックなテーラー。

数え上げれば切りが無いが、カラチェニ、ベルヴェスト、ブリオーニ、キトン他、

表記にもれたところにも敬意を表しておく。

クラシックなメンズウエアのトレンドを代表する英国とイタリア。


英国の方は、社会の中の一員であることを表現する。つまり何が正しく、何が正しくないかを

理解した上で、生活・宗教・政治までをも表現する。

一方、イタリアはご存知のように、個性を自身にして格好をつける。


ルネッサンスのお国柄らしく、色とデザイン(フォルム)を縫製技術に込める。

エレガンスで豊かさを表現する事に関しては、世界に類を見ない国民性だ。

子供の頃から家庭も社会もそういう環境なのだろう。禁欲的な英国に対して、

官能的なイタリアという表現が端的に物語る。

さて、今滞在しているミラノには、カラチェニの名を冠するテーラーが3件ある。


伝説のテーラー、ローマのドメニコ・カラチェニの弟子だと名乗っている。

ローマの会社を含めると4件がカラチェニを名乗る。調べてみるとドメニコの没後40年代に

家督争いが起こり、それぞれが後継者を主張して現在に至る。ミラノのジャンニ・カンパーニャで

オーダーすると、カンパーニャまたはカラチェニの織りネームが選べる。少し滑稽な話だが、

それ程にカラチェニの力は偉大なのだろう。

今から、50年程前は、英国(若しくは英国的)テーラーが世界を席巻していた。それを超えるまで


にイタリアのクラシックスタイルが浸透し、誰もが敬意を払うぐらいに確立され認められたメイドイ


イタリーの英国やフランスのスーツブランドも数多い。

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