2016年6月19日日曜日

VOL・60 捨てる  2005・12

No・60だから、もう丸5年も書いていることになる。

編集部殿、いつまで書けばよいのですか?

まあ、やめてくれと言われるまで書き続ける所存ではございますが・・・(笑)


さて、年の瀬を迎えて、今年思うことの第一位、オジさんが若くなった。


若作りになったと言うべきか。団塊の世代は還暦に、初代新人類も50歳手前。

体は若さを捨てて(失って)いても、お洒落なオジさんが増加したのは良いことだと思っている。

さらに近頃の若い娘は素人でも外交辞令がうまいから、「若いですね」と言われると思わず

有頂天、大盤振る舞いだ。

服にまつわる「捨てる」はなし。


上衣の一番下の釦は留めないのがルールだ。ご存じない方も多いようだが、これを‘捨てる‘


と表現する。留めれば留められるが、その釦を意識的に外す。


袖口の本切羽の釦の留め方ひとつで、上衣に表情が出る。さらに着手の着こなしのレベルが

推測できる。ストリートの若者たちもフロント釦のパンツやスカートの上の数個を留めないで

着ている。良否は別にして、あれも‘捨てる‘技のひとつ。

靴でよく使われるロングノーズ。捨て寸を多めにして爪先を長く見せる。決して最近の人類の


足が細長くなった訳ではない。洋服でいうところの意匠寸(デザインとしての寸法)である。


トレンドになっているので、一流どころの高価なものから、量販の安価なものまで流通している

メリカントラディショナルな服にコーディネイトしている無頓着な人を見ると悲しくなる。

着こなしやコーディネイトにおける‘捨てる‘テクニックは、それなりにスキルが無いと

悲しい結末をむかえる。上手く捨ててる人を見かけると、「わかっとんしゃあ」と思ってしまう。

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