No・60だから、もう丸5年も書いていることになる。
編集部殿、いつまで書けばよいのですか?
まあ、やめてくれと言われるまで書き続ける所存ではございますが・・・(笑)
さて、年の瀬を迎えて、今年思うことの第一位、オジさんが若くなった。
若作りになったと言うべきか。団塊の世代は還暦に、初代新人類も50歳手前。
体は若さを捨てて(失って)いても、お洒落なオジさんが増加したのは良いことだと思っている。
さらに近頃の若い娘は素人でも外交辞令がうまいから、「若いですね」と言われると思わず
有頂天、大盤振る舞いだ。
服にまつわる「捨てる」はなし。
上衣の一番下の釦は留めないのがルールだ。ご存じない方も多いようだが、これを‘捨てる‘
と表現する。留めれば留められるが、その釦を意識的に外す。
袖口の本切羽の釦の留め方ひとつで、上衣に表情が出る。さらに着手の着こなしのレベルが
推測できる。ストリートの若者たちもフロント釦のパンツやスカートの上の数個を留めないで
着ている。良否は別にして、あれも‘捨てる‘技のひとつ。
靴でよく使われるロングノーズ。捨て寸を多めにして爪先を長く見せる。決して最近の人類の
足が細長くなった訳ではない。洋服でいうところの意匠寸(デザインとしての寸法)である。
トレンドになっているので、一流どころの高価なものから、量販の安価なものまで流通している。
アメリカントラディショナルな服にコーディネイトしている無頓着な人を見ると悲しくなる。
着こなしやコーディネイトにおける‘捨てる‘テクニックは、それなりにスキルが無いと
悲しい結末をむかえる。上手く捨ててる人を見かけると、「わかっとんしゃあ」と思ってしまう。
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