2016年6月19日日曜日

VOL・61 メンズ雑誌の読み方  2006・01

大人のメンズ(ファッション)雑誌の売れ行きがいいと聞く。

大人向けを謳っているから、高額所得層向けであるのだろう。

掲載されている商品の価格も一桁多かったりする。

若い頃から、着こなしに興味があった人の場合、さほど問題は起きないのだが、

生活にゆとりができてから、誰かのアドバイスあるいは着ている物を批判されて、

突然服に目覚める人も少なくない。そして数十年振りにメンズ雑誌とやらを買い求め、

頁をめくる。そこにはすさまじい量(質は別だが)の情報が氾濫している。

編集や販促の仕事に携わった事がある方はお解かりだと思うが、

誌面で取り上げられた物が必ずしも良い物であるとは限らない。

特集的、あるいは広告的要素が強い事が多いからだ。

まず一例、イタリア現地取材のスナップ写真。イタリアのビジネスマンは確かに格好いい。

一見街角スナップのような写真は、そのほとんどがアパレル業界人が大集合する展示会で

撮影されたものばかり。すべてのイタリア男たちが、あのように服を着こなし、

立居振舞をしている訳ではないのだ。取材に出向いたカメラマンは夥しい量の写真を撮り、

その時の紙面のテーマに合ったスナップを拾っていく。

ブルーがテーマならば、ブルーのマフラーや小物使いが目立つ着こなしを抜粋して載せている。

雑誌のマジ受けでよくありがちなのが、不自然な若づくり。

モデルと同様な物を着ているのに、取って付けた感が否めない。

急にサイズの合わない服を着たジゴロになってしまったりする。

ナチュラルに着こなせなかったらやめた方がいい。恐持てに着こなしたつもりが、

滑稽に見られているものだ。

雑誌がいう事を全部やっていたら大変な事になる。ちょっと斜に構えて、

シャレで読むくらいが丁度いい。

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