大人のメンズ(ファッション)雑誌の売れ行きがいいと聞く。
大人向けを謳っているから、高額所得層向けであるのだろう。
掲載されている商品の価格も一桁多かったりする。
若い頃から、着こなしに興味があった人の場合、さほど問題は起きないのだが、
生活にゆとりができてから、誰かのアドバイスあるいは着ている物を批判されて、
突然服に目覚める人も少なくない。そして数十年振りにメンズ雑誌とやらを買い求め、
頁をめくる。そこにはすさまじい量(質は別だが)の情報が氾濫している。
編集や販促の仕事に携わった事がある方はお解かりだと思うが、
誌面で取り上げられた物が必ずしも良い物であるとは限らない。
特集的、あるいは広告的要素が強い事が多いからだ。
まず一例、イタリア現地取材のスナップ写真。イタリアのビジネスマンは確かに格好いい。
一見街角スナップのような写真は、そのほとんどがアパレル業界人が大集合する展示会で
撮影されたものばかり。すべてのイタリア男たちが、あのように服を着こなし、
立居振舞をしている訳ではないのだ。取材に出向いたカメラマンは夥しい量の写真を撮り、
その時の紙面のテーマに合ったスナップを拾っていく。
ブルーがテーマならば、ブルーのマフラーや小物使いが目立つ着こなしを抜粋して載せている。
雑誌のマジ受けでよくありがちなのが、不自然な若づくり。
モデルと同様な物を着ているのに、取って付けた感が否めない。
急にサイズの合わない服を着たジゴロになってしまったりする。
ナチュラルに着こなせなかったらやめた方がいい。恐持てに着こなしたつもりが、
滑稽に見られているものだ。
雑誌がいう事を全部やっていたら大変な事になる。ちょっと斜に構えて、
シャレで読むくらいが丁度いい。
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