2016年6月19日日曜日

VOL・68 クールビズ再考!  2006・8

この夏、百貨店や量販店のメンズの売り上げが8掛程度だと聞いている。

昨年盛り上がったクールビズ関連商品が今年は不振なのだという。

そりゃ、そうでしょ! 単なる薄着の休日服を売っているのだから利便性以外に

購入動機はあり得ない。つまり服が持つエレガンスを感じられなければ、

別に買わなくてもいい訳だ。若い世代に見受けられる自由と勘違いした汚めの

着こなしに通ずるところもある。きれいに、大人っぽく、活き活きしていなくては

エレガントとは言えない。

日本の夏は不快で暑い。

しかし海外でも日本より夏が涼しくて快適な地域はあまり無いのではないか。

そういう国々で、クールビズと類似した話を聞いた事がない。

半袖にネクタイのビジネスマンはアジアでしか見掛けないし、休みの日はとことん

ユルめのイタリア男でさえ、ビジネススタイルでは必ずネクタイを締め、上衣を着用する。

イタリアの暑さは日本に負けず劣らず、尋常ではない。

その上、体質的なものなのかも知れないが、アメリカやアジアに比べて、冷房はもともと弱めだ。

環境やエネルギーの問題は確かに大事だが、参画意識をもって半袖を着ることに努めている人が

どれ程いるのだろうか。それ以前に外見として信頼できないビジネスマンに見えてしまっている事

の方が問題ではないか。国会を含む職場等のオフィシャルな場に於いて、あるいはホワイトカラー

のビジネスの場に於いて、日本のクールビズスタイルというカルチャーはあり得ないものだ。

涼感の強い素材を用いたり、パッドや芯地の入らない上衣であったり、色の工夫で涼しげな感じは

演出できる。あまりラフな薄着スタイルでは、クライアントへ敬意を払って仕事をしているのかと

疑いたくなってしまう。

0 件のコメント:

コメントを投稿