ブルーとブラウン、至極あたりまえの色である。
この2色を中心に置いて、自分の着る物を考え始めてどの位の年月が流れただろうか。
うすいブルーから、ネイビーブルーまでの青系の色。生成からダークブラウンまでの茶系の色。
特に男性ビジネスマンの着こなしでは基本となる色である。
他にグレーや黒などの無彩色も大事な色ではあるが、紳士のドレスウェア、スーツ・ジャケット・
スラックス・コートにはなくてはならない色である。
この2色を中心に、あるいはポイントに、コーディネイトを考えるとわかりやすくなる。
スーツの流行色を過去から現在まで思い出してみても、紺、グレー、黒、茶、
メンズの色なんてそんなものだ。赤や白のスーツが流行るなんて事は、考える隙間さえ
あり得ない。
イタリアの男たちは、ブルーとブラウンを上手に操る。
日焼けした肌に、こげ茶のジャケット、ブルーのシャツは定番だ。
ブルーもブラウンもそのバリエーションは様々だから、黒と白みたいな画一的な感じはしない。
傍らの女性も、ある時はマニッシュに、ある時はフェミニンに紺と茶を用いている。
私は、礼装以外の黒い服を着ないが、無彩色の中でもグレーは別格で、
なくてはならない大切な色である。ライトグレーからチャコールグレーまでの色は、
スーツにも必須であるし、グレーのパンツが無いと仮定すると、あらゆるジャケットの着こなしは
困難になる。ネイビーブレザーや洗練された茶系のジャケットなど誰も買わなくなるだろう。
素晴らしい引き立て役と言える。ファッション雑誌的に形容すると「フォーマルでカジュアル、
エレガントなのにスポーティ」何でも来いである。グレーのパンツこそ、紳士服における
永遠不滅のアイテムであることは間違いない。
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