2016年6月20日月曜日

VOL・84 イタリアンメソッド  2007・12

10月初旬、2年ぶりにイタリアを訪問した。

温かさの続く日本の気候に比べて気温が低いという情報を得ていたが、

滞在中は一時的に温かさが戻っていた。天気にも恵まれた。

晴れ男なのだが、どこかに同じ旅程で強力な晴れ女がいたのかと思われる程、

昨日の地が雨になっても今日いる所は晴天という強運だった。

そんな気候もあり、イメージしていた初秋のイタリアではなかった。

しかし、女性はすっかり秋の装いでコート姿もちらほら。

男性はと言うと、半袖もいるし、お洒落な秋の着こなしも同居するオールシーズン一覧状態。

職業柄、どうしてもスーツやジャケットに目を奪われてしまう。

最高気温は25℃でも、朝晩は10℃まで下がるのでツイードのジャケットも多く見られる。

特に老人たちのチェックのジャケットの着こなしは味があっていい。

ジャストフィットしたダブルのスーツなど、着こなしウォッチングには事欠かない。

もともと格好つけるイタリア人であるが、自分の個性に自身を持っているのが

ありありと感じられる。

英国とイタリア、どちらの国もスーツに一家言あるが、私はイタリアのそれもクラシックなスーツを

好む。風になびく襟はイタリア流儀の技術が必要になる。生活の一部として服にもエレガンスを

求めているから動いたときの美しさは秀逸。

今回感じたのは、立居振舞にもエレガンスが感じられるという事。

腕の組み方、歩き方、立ち姿。引きずる様にダラダラ歩いたり、イバリを効かせた

ガニ股歩きなどあり得ない。散歩が好きと言われるイタリア男性、何を考えて歩いているのか

わからないが、そんな時もスーツやジャケットを着ている。

着こなしをさらに上手く見せる立居振舞はそこで磨かれているのだろうか。

イタリアの服の美しさの秘密が少しわかった気がした。

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